2012年1月23日月曜日

窯ウィークエンド




寒中お見舞い申し上げます

歳があけたらますます寒いですね 今日も山では雪の予報です。




この週末は埼玉の工房で還元窯を焚きました。


還元窯って?


焼き物の焼き方にはものすごくざっくりわけると、酸化、還元、とあります。

なんだかもう、化学の話なのでわたしにはくわしく説明できませんが、
酸素をいっぱい使って土や釉薬に含まれる成分に酸素を結びつけて焼いていくと酸化、
逆に酸欠状態で焼いて酸素を奪い取っていくと還元です。
よく覚えていませんが、理科の授業なんかでやったのと同じです。

酸化と還元では、同じ土同じ釉薬でも作品の焼き上がりがガラッと変わります。
酸化ではみどり色のものが、還元では赤紫色になったりするぐらい変わります。
抹茶アイスかあずきバーどっちがいいかな、っていうくらい違います。


工房の窯は電気窯なので、
還元の時はガスボンベとバーナーをつないで窯の中にガスを送ります。
これがやってみればわけないのですが、火出るしゴーとか音するし非日常の光景で、
仲間とちょっとヒヤヒヤしながら焚きました。

きっちり12時間で無事終了。
テストピースがほとんどですが、どんなになってるか、はじめての還元窯わくわく。
来週対面してきます。











その次の日、縁あって薪窯の焼成の見学&ちょっとお手伝いしてきました。

こちらはほんとうに昔ながらの焼き方で数日間つきっきりで松や雑木などの薪をくべて、
電気窯などと同じように1240度近くまであげて焼きます。

こびとも学生時代に二度ほど体験しましたが、
こんな高温の炎の前に立つと遠赤外線効果で顔が真っ赤っかになります。
音もガスバーナーでは比にならないくらい。

炎はとてもきれいであったかいけれども、
同時に恐ろしいもので、見つめているだけで厳かな気持ちになります。
薪窯を焚く前には必ず誰もが窯の神様、火の神様に事故もなく無事に焚けますように!
とお神酒とお塩などをお供えしてお祈りします。

きっと昔のひとにもそうであったように、
わたしにとっても自然が神様なんだな、と思えたすてきな日でした。